展示プログラム|Exhibition Program
|会期|2025年2月5日[⽔] — 11⽇[⽕・祝]※会場によって時間が異なります
|会場|長野県長野市善光寺周辺および門前(信州善光寺大勧進・西之門よしのや・KANEMATSU・R-DEPOT)
|アーティスト・展示|
大木裕之・岡﨑乾二郎・岡澤喜美雄・郡司ペギオ幸夫・光明制作所・小山利枝子・高木こずえ・中村恭子・ナカムラジン・増田洋美・宮本忠長+ 信州大学「長野西後町マッププロジェクト」
Oki Hiroyuki
1964年東京生まれ。高知、東京など各地拠点。東京大学工学部建築学科在学中の80年代前半より映像制作を始め、「第46回ベルリン国際映画祭NETPAC賞」[1996]受賞。その表現活動は映像制作のみに留まらず、ドローイング、インスタレーション、パフォーマンスまで及ぶ。カメラを手に日本各地、アリゾナ、中国、イスラエルなどを旅し、膨大なイメージを重ねていく独特で詩的な映像表現は国内外から高い評価を受け、国際展にも多く参加。現在「しないでおく、こと。—芸術と生のアナキズム」[豊田市美術館|2024-25]出品中。
Okazaki Kenjiro
1955年東京生まれ。絵画、彫刻はもちろん、建築、ランドスケープ、ロボット開発、絵本制作、批評活動など、幅広く先鋭的な芸術活動を展開。世界認識の方法としての造形の可能性と力を提示し続ける。主な展示に「抽象の力―現実(concrete)展開する、抽象芸術の系譜」展の企画制作[豊田市美術館|2017]。個展「視覚のカイソウ」[豊田市美術館|2019-20]など。著書には、『感覚のエデン』[亜紀書房|2021/「第76回毎日出版文化賞(文化・芸術部門)」受賞]など。2025年4月には東京都現代美術館にて大規模個展を開催。
岡澤喜美雄[画家・版画家]
Okazawa Kimio
|会場|R-DEPOT 2F
1932年長野市生まれ。県立長野北高等学校(現・長野県立長野高等学校)在学中より画家を志し、同級生であった池田満寿夫とはこの頃出会った。武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)を卒業後帰京。「岡澤絵画研究所」[1960—95]を主宰、その博識と人柄は愛され、子どもから大人まで長く美術を学ぶ人々の場であった。多くの銅版画、絵画を制作し、1964年より、東京・長野で個展多数。詩画集 『わたしの處女解體』[書肆科野|1976]をはじめ、澁澤龍彦などとの共作や挿絵なども数多く手掛けた。2022年永眠。
Gunji Pegio Yukio
早稲田大学基幹理工学部表現工学科教授。東北大学理学部卒、博士(理学)。著書に『天然知能』[講談社メチエ|2019]、『やってくる』[医学書院|2020]、『創造性はどこからやって来るか』[ちくま新書|2023]など。2021年、実家で誰も見ることのない作品を作り始め、以後、理論実践として作品制作を継続。2022年以降は、中村恭子との2人展で写真・動画やインスタレーションを発表。「ALIFE2023無意識的関係性展」[北海道大学|2023]、「天然表現 ‘投錨するアート’」[大阪大学中之島芸術センター|2024]に出品。
Komyo-Seisakujo
中村明と羽田光により、2018年、結成されたユニット。長野市在住。映像と楽曲、立体等によるインスタレーション。そのユーモラスな作品は柔軟な視点の回復(リフレーミング)をうながす。主な個展に「世界最果て追い込み漁」[軽井沢町 ギャラリー沙庭|2024]、「千曲彼方此方トンネル」[森将軍塚古墳館|2025]など。「まつしろ現代美術フェスティバル」や「境内アート小布施」をはじめ、グループ展に多数出展。受賞歴に「富山市美術展インスタレーション部門 大賞」[富山市旧小羽小学校|2022]などがある。
Koyama Rieko
1955年長野生まれ、長野市在住。東京藝術大学美術学科絵画科油画専攻在学中よりインスタレーションを発表。その後絵画を制作。巨大な画面は鮮やかな色彩と、無数の大きな筆触(ストローク)に覆われ、いつしか鑑賞者はモチーフである「花」という具象と抽象のはざまを漂うこととなる。主な展示に「VOCA展94 新しい平面の作家達」[上野の森美術館|1994]、「小山利枝子展 LIFE BEAUTY ENERGY」[池田20世紀美術館|2022]など多数。また2004年には《種子の秘密》が文化庁買い上げ優秀美術作品選定。
Takagi Cozue
1985年長野生まれ、中野市在住。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。写真をベースにしながらも、旧来の写真の枠に収まらない制作手法で新しいアートの地平線を切り開く。近年は油彩や版画といった表現技法も取り入れ、これらを「写真」の新たな解釈として提示している。主な展示に「VOCA展2009 現代美術の展望―新しい平面の作家たち」[上野の森美術館|2009]、「Re-SHINBISM2 そして未来へ」[茅野市美術館|2024]など国内外で展示多数。「森山大道賞」[2006]、「木村伊兵衛写真賞」[2010]など受賞多数。
Nakamura Kyoko
下諏訪町生まれ、東京藝術大学日本画専攻卒業後、同大学院日本画研究領域博士課程修了、博士(美術)。日本画と論考による実践研究を行う。主な個展に「風景の肉体」[大阪大学中之島芸術センター|2023]、「脱創造する御柱」[諏訪市美術館|2022]など。グループ展に「天然表現 ‘投錨するアート’」[大阪大学中之島芸術センター|2024]、「 BOG BODY—召喚される身体」[Art Space Kimura ASK?/東京|2024]など多数。著書に『TANKURI——創造性を撃つ』[共著、水声社|2018]など。
Nakamura Jin
1959年長野生まれ、御代田町在住。信州大学教育学部美術科工芸研究室卒業。「8th日本グラフィック展全日空賞」受賞。キッチュなキャラクターが登場する花鳥図や神仏習合を主題にした作品を制作。絵画・版画などの平面作品や陶磁器・鋳造による立体作品から舞台美術にいたるまで、様々な手法や素材を駆使し多様な領域を横断する。主な個展に「圖像崇拝」[Space 563/台湾|2015]、「縄文アイドル」[浅間縄文ミュージアム|2016]、「偶像寓意花鳥浪漫美術展」[山ノ内町立志賀高原ロマン美術館|2020]など。
Masuda Hiromi
神奈川生まれ。1966年東京芸術大学美術学部工芸科卒業。軽井沢を拠点にし国内外で作品発表を行う。職人の作る「吹きガラス」を故意に潰し、「美しき異形」を生成し、これらを空間に集積させインスタレーションとして展開。主な個展に、おぶせミュージアム[2014]、新潟市新津美術館[2010]など。グループ展に「もうひとつの自然」[小海町高原美術館|2013]、「シンビズム3 信州ミュージアムネットワークが選んだ作家たち」[一本木公園展示館/中野小学校旧校舎・ 信州中野銅石版画ミュージアム|2019]など多数。
Miyamoto Tadanaga
+ Shinshu University 'Nagano Nishigocho Map Project'
|会場|R-DEPOT 1F
宮本忠長のアンビルト都市計画〈善光寺表参道 セントラルパーク構想〉、および〈善光寺周辺街並み環境整備構想〉と、佐倉弘祐[信州大学工学部建築学科 助教]の「都市空間デザイン学」履修生が制作する複層的な長野市街マップとを併設展示。
宮本忠長|http://www.t-miyamoto.co.jp/about/profile/
佐倉弘祐|https://shinshu-sakura-labo.com/profile/
-
宮本忠長|1927年須坂市生まれ。1951年早稲田大学理工学部建築学科(工経)卒業後、建築家の佐藤武夫設計事務所に入所。1964年に家業を継ぎ、宮本忠長建築設計事務所に改組。代表作と受賞は、長野市立博物館(日本建築学会賞)。小布施町並み修景計画(吉田五十八賞・毎日芸術賞)。松本市美術館(日本芸術院賞)受賞。建築設計を通じ、街並みや環境、周辺景観など建築の公益性や公共性を考慮し、地域にあった歴史性、文化性の高い建築を数多く手掛けた。2002—08年には(社)日本建築士会連合会会長を歴任。2016年永眠。
>>>展示会場